HOME > ごあいさつ

ごあいさつ

岐阜県小児科医会 会長   矢嶋 茂裕

写真  この度、岐阜県小児科医会会長に就任いたしました。前任の久野保夫会長が務められました4年間は専門医制度が変わる時期でありましたが、本会が大きく変革を遂げた時代でもありました。それまで永らく岐阜県小児科医会の会長は岐阜市から選出され、どちらかと言えば岐阜市中心の組織のように見えておりました。久野会長が就任されてからは運営委員を県内から広く募り各委員会の顔ぶれも県内全域にわたりようやく岐阜県小児科医会と呼ぶにふさわしい陣容となりました。また病院勤務の先生方の割合が少なく開業医中心の組織でしたが徐々に勤務医の会員が増えて交流が一段と深まったように感じます。

現在、新型コロナウイルスの感染爆発により多くの学会が中止になり、開催されるのはwebでの学会に限定されてきました。これまでのように一堂に会しての学会は難しくなると同時にITを使った開催は時間と交通費の節約からも後戻りできないと感じている方も多いでしょう。小児科医会のあり方も時代に即した会に発展する必要があります。

一方、医療の面では小児科の外来、入院数が激減し、感染症に依存する診療科の影響が端的に出ています。コロナの収束後もこの受診動態は多少なりとも続くことが予想され、これまでのように病気を待つことでは成り立たなくなるでしょう。ただし、これは必ずしも否定的にとらえるものではなく、小児の感染症の多くが自然治癒する中でいかに小児科医の本領を発揮するかが問われているとも言えます。これからの小児医療をどうするか、県単位で考えるには大きすぎる課題かもしれませんが、小さなことからでもいいので、新しい方向性を探っていくことが重要と考えます。医療界が多難な時代を迎えている今こそ、小児科医が一致団結して困難に立ち向かえるよう、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

令和2年8月吉日 岐阜県小児科医会会長 矢嶋茂裕