岐阜県と岐阜県内で小児在宅にかかわっている医師、看護師、行政関係者などが知恵を絞って作り上げた岐阜県版小児在宅パスです
入院から在宅への移行が決定するまでを中心に解説します
NICUから一般病棟への転棟、在宅医療の具体化を中心に解説します
退院を目前にした時期から外来通院のパスを整理します
NICUでの完全な回復の見通しが困難と考えられ在宅医療への移行を考え始めたとき、おおむね3ヶ月くらいの準備期間が必要でしょう。
手続き、医療ケアの手技の習得、機器の扱い方など、これまで医療者に依存していた部分を家族が理解していく必要があります。
その大前提として、家族が在宅を引き受けるだけの決意があるかどうかも重要です。
また、医療と福祉の複雑な精度を理解し、余裕を持って手続きを進めることが必要です。
医療者側からは主治医、看護師(病棟・外来)、MSWなどが分担して相談、指導に当たることになります。
在宅移行 | □ | 院内チームカンファレンス実施(1回目) | |
主治医 | □ | 病状・治療予定の説明 | |
□ | 院内チーム内での方向性確認 | ||
□ | ・退院の目標設定 | ||
□ | ・必要な支援体制の検討 | ||
□ | 医療機器の選定・決定・変更 | 在宅用の医療機器は病院が業者から借りて患者さんに貸与されます。 | |
□ | 継続が必要な医療的ケアの決定 | 入院中の医療ケアと在宅のケアは清潔操作や物品の再利用などで大きく異なることがあります。 | |
□ | 取得可能な医療福祉制度の診断書準備 | 在宅に移行する時に取得の有無がいろいろな場面で影響してきますので、早めに動きましょう。 | |
□ | ・身体障害者手帳 | 装具を作るためには必須。取得までに時間がかかり装具作成に着手できないことがあるので早めに取得を目指した方がいいでしょう。 | |
□ | ・小児慢性特定疾病 | 医療費助成制度により外来医療費の自己負担はありませんが、入院での給食費負担に差がありますので、対象疾患で認定基準に合致している時は申請したほうがいいでしょう。 | |
□ | ・療育手帳 | 短期入所、レスパイトなどで必要になることがありますので、取得した方がいいでしょう。 | |
□ | ・特別児童扶養手当 | 病状により1級と2級があり、 重い場合には手当が支給されます。 | |
□ | ・障害児福祉手当 | ||
看護師 | □ | 児の病状・治療についての理解度確認 | |
□ | 在宅に向けての思いの理解と支援 | ||
□ | 在宅に向けての目標設定 | ||
□ | 家族精神的段階の把握と理解 | ||
□ | 社会的背景・家族背景の把握 | ||
□ | 家族協力体制の確認 | ||
□ | 児の日常生活の在り方について話し合う | ||
□ | 日常のケア・処置習得支援 | ||
□ | 住宅環境・居住空間の把握 | ||
□ | 日常生活にあったケアの工夫 | ||
□ | 退院支援部門に連絡(依頼書入力) | ||
MSW | □ | 病状・必要となる医療ケア・ADLの把握 | |
□ | 家族背景・社会的背景の把握 | ||
□ | 在宅移行における疑問点の把握・情報提供 | ||
□ | 取得可能な医療福祉制度の確認 | ||
□ | 各種申請手続きの説明 | ||
□ | 必要な支援体制の確認と情報収集 | ||
□ | ・在宅診療 | ||
□ | ・訪問看護 | ||
□ | ・訪問リハビリ | ||
□ | ・訪問歯科 | ||
□ | ・調剤薬局 | ||
□ | ・医療機器業者 | ||
□ | ・福祉用具事業所 | ||
□ | 行政機関との連携 | ||
□ | ・地域保健師(市町村) | ||
□ | ・子ども支援課・障がい福祉課(市町村) | ||
□ | ・子ども相談センター |